科學的発展観の核心的內容は「人間本位」である。わが國の経済と社會事業の全面的発展にともない、人々が得られるメリットはますます多くなり、その発展の成果を享受している。
2005年12月に開かれた第10期全國人民代表大會(全人大)常務委員會の第19回會議では、2600年も続けてきた農業稅の廃止を決定した。これによって9億人の農民の1250億元分の負擔が軽減された。
土地の広い農村に住んでいる人々の買い物の難しさという問題を解決するために、商務部は2004年からスーパーマーケットの農村設置プロジェクトを実施しはじめ、中央財政は二年あまりで7.5億元の資金を投入し、地方と企業から117億元の投資を誘致している。
2006年末時點で、全國1817の県で2287社の流通企業が累計16萬のチェーン店を開設した。これは、全國63%の県(市)をカバーし、農村消費を600億元近く増加させ、1.4億人の農民がその恩恵を受けていることになる。
今年中央財政が「三農」(農業、農村、農民)支援に投入した資金は3917億元に達し、2006年より520億元増となった。それと同時に農村の最低生活保障に30億元を當て、數千億元に上る農業優遇財政政策も農村の建設を促し、農民の収入を増加させた。
都市部においては政府の就職斡旋と社會保障事業が秩序をもって進められている。2007年、中央財政が社會保障と就職斡旋に當てた補助金は2019.27億元に達し、前年より13.9%増加した。
都市部における企業の一般職員の賃金アップのため、政府はさまざまな措置を講じている。2006年全國29の省?自治區?直轄市がそれぞれ最低賃金基準を引き上げ、30の省?自治區?直轄市が一時間當たりの最低賃金基準を公布した。これら措置の実施は、都市部住民の収入増を直接的に促進した。
國家統計局総合司の李暁超司長によると、価格要因を差し引くと、2006年、農民の実質収入増加幅は7.4%で、連続3年6%を上回っている。1985年以來初めてのことだ、という。
就職増とさまざまな政策の実施により、わが國における都市部及び農村部の住民の収入増は目に見えて加速している。今年上半期の都市部住民の一人當たり可処分所得は7052元、価格要因を差引くと、14.2%の増加で、増加幅は昨年同期より4ポイント高い。農民の現金収入は2111元で、昨年同期より314元増、価格要因を差引いても13.3%増で、増加幅は昨年同期より1.4ポイント高い。都市?農村ともに長年見られなかった収入の高成長という狀況を呈している。
間もなく実施する都市住民向けの基本醫療保険制度は2億人の未就職都市住民を保障することになる。今年3月末の時點で、全國で合作醫療(住民主體の相互補完醫療システム)に加入した農村住民は6.85億人で、農民総人數の85.7%に達している。
都市部職員の基本醫療保険、農村での合作醫療、都市と農村における醫療補助制度が普及し完備するにつれて、2010年までには全國をカバーする醫療保障制度システムが基本的に完成する見込みである。
國務院が相次いで醫療、住宅、生活保障についての措置を講じたことは、政府の「人間本位で、発展の成果を大衆への恵みに転化する」という科學的発展観の趣旨を充分に示している。
現在及びこれからの十數年、わが國は、工業化、都市化を加速する時期にあり、人々に科學的発展の過程でのメリットをもたらすためにも、政府は「第11次5カ年計畫」(2006~2010年)の目標に基づいて、引き続き改革を深化させ、わが國の経済成長の潛在力を開発し、小康(ややゆとりのある)社會の全面的な建設という偉大な目標の順調な実現を確実なものにしなければならない。
「チャイナネット」2007年10月3日