文=鳳凰網評論家 俞天任氏
筆者は前原誠司前外相について、「教科書政治家」という呼び方を使ったことがある。日本には前原氏のような「教科書政治家」がまだ他にいるが、その多くが松下政経塾出身だ。
◇松下政経塾出身者は右寄り
松下政経塾は松下電器産業(現在のパナソニック)の創業者である 松下幸之助氏が將來の政治指導者を育成すべく設立した研修機関。非常に國粋主義的で、研修カリキュラムには自衛隊の訓練まである。もともと松下政経塾を受験するのは同塾の政治理念に共鳴した人たちで、3、4年の研修後は日本人特有の同窓関係に加え、卒塾生は基本的に右派、或いは少なくとも強硬派だ。
彼らは日本共産黨以外の各政黨に所屬するが、特に民主黨に多く、同黨內で大きな勢力となっている。例えば、數日前に問題発言をした野田佳彥氏もその一人だ。彼の「14人のA級戦犯は戦犯ではない」という発言は、韓國と中國で大きな反感を買った。
野田氏のこの発言は選挙の票を獲得するためではない。彼は確かにそういう信念を持っている。実際、05年にも「A級戦犯の合祀を理由に首相の靖國神社參拝に反対する論理は破綻している」という発言をしたが、今回もその內容は特に変わっていない。
◇民主黨政権下の中日関係、楽観視できず