歴史を振り返ると、どの先進國もほぼみなこうした洗禮を受けてきた。國際社會の感情的な言論に対して、われわれは道理に基づいて論爭したうえで、自らの一層の改善に重點を置かなければならない。中國の試練は外部の雑音や偏見にあるのではない。これらはせいぜい短期的に不利な世論環境をもたらすだけだ。中國の試練は主として國內にあるのだ。もちろんわれわれは批判的意見と偏見をイコールで結ぶことも避けなければならない。誇張しているかもしれないが有益な批判は多くあるのだ。
偏見の試練に耐え抜くには自信を強めることも必要だ。中國の抱える問題が少なかったことはこれまでない。現在抱える問題は多いし、將來も多いままだろう。今日の問題は數十年前の問題とは性質が異なるということを認識することが肝要だ。英誌エコノミストによると、冷戦後の15年間に中國は4億7500萬人を貧困から脫卻させることに成功した。1990年の購買力平価(PPP)では中國人の1人當たりGDPは800ドル、米國はその29倍の2萬3000ドルだったが、昨年これは6.2倍にまで下がった。これは人類の発展の歴史において誇るべき成果だ。
中國の直面する問題や試練をもっと世界に伝え、適度に「恥をさらす」ことも、西側の懸念を取り除く自信の表れだ。中國は近年、これを見事に行っている。中國の指導者は、現在の発展において中國は不均衡、不協調、持続不可能性といった問題が依然突出していることを様々な場で繰り返し強調している。経済成長率10%の國が問題に真っ直ぐ向き合えること自體、大したことだ。この他、中國が國際通貨基金(IMF)が中國経済を評価することや、世界銀行と共に中國の問題を分析して報告書を発表することに同意したことも、自信の表れだ。
中國の將來は外部の発言ではなく、自らの行動にかかっている。動揺せず、ごたごたと動かず、偏見の中で自信をもって成長すれば、中華民族の偉大な復興は必ず実現できる。
「人民網日本語版」2012年8月8日