防空識別圏は各國が自國の地理的條件および防衛の需要に基づき設定するため、重複する場合もある。中國の専門家は、「重複する空域では、各國が意思疎通を強化し、共に飛行秩序を守ることが重要だ」と指摘した。
軍事専門家の孟祥青氏は、「重複する空域では一般的に、互いに情報を通知し、密接な意思疎通を維持する。次に協議によりある程度の規則を設定し、共に処理?コントロールすることで衝突を避ける。防空識別圏內では、識別そのものが意思疎通の過程となる。正常な狀況の場合、地上から関連部門への報告にせよ、空からの報告にせよ、相手に識別させることは一種の意思疎通だ。識別させない、同空域內に長時間留まる、急に方向を転換する、領空に接近するなど、敵意が存在すれば、衝突が発生する可能性がある」と分析した。
釣魚島及びその付屬島嶼は古來より中國固有の領土であり、中國の設定した防空識別圏には當然ながら釣魚島の空域も含まれる。孟氏は、「釣魚島を防空識別圏內に収めたことは、釣魚島の領土主権を守る中國の決意を示した」と述べた。
孟氏は、中國による東中國海の防空識別圏の設定は「現狀を変えるものだ」という批判に対して、「この批判はまったく理にかなっていない。現狀が釣魚島問題を指すのならば、日本政府の島の購入という茶番劇がなければ、いわゆる現狀は変わらなかったはずだ」と指摘した。
「中國網日本語版(チャイナネット)」2013年11月26日