國防部の譚克非報道官は19日、米國の原子力潛水艦の衝突事故に関する質問に回答した。
記者からは、「報道によると、米海軍の原子力潛水艦のコネティカットが先ほど、南中國海を潛航中に何らかの物體と衝突し、一定程度の損壊と一部人員の負傷が生じた。中國側は本件についてどう論評するか」との質問があった。譚氏は次のように回答した。
中國側は本件に深刻な懸念を表し、米國側には説明を求める。米國側は當事者であり、事件の関連狀況を詳細に説明する責任と義務がある。
米軍は長期的に「航行と飛行の自由」という旗印を掲げ、頻繁に空母、戦略爆撃機、原子力潛水艦などの先進武器プラットフォームを派遣し、南中國海で武力誇示し波を立てている。地域諸國の安全を強く脅かし、地域の緊張情勢を激化させている。これは今回の事件の根源と危害の元だ。我々はまた、米國側の上述した行為は必然的に南中國海の海域の航行安全に影響を及ぼし、南中國海沿岸諸國の深刻な懸念と不安を引き起こし、地域の平和と安定の深刻な脅威と重大リスクになると見ている。根本的に論じると、米國側は南中國海の中國の島礁付近の海域と空域における近接偵察、中國を念頭に置く軍事力の配備を停止し、南中國海でいわゆる「航行の自由作戦」を停止するべきだ。
我々は、米軍が今回意図的に事故の詳細情報の発表を先延ばしし、隠蔽し、10月2日に衝突事故が発生してから5日たってようやく言葉足らずな聲明を発表したことに注意している。この無責任でこそこそ隠し立てするやり方は透明性が不足しており、誤解と判斷ミスを非常に引き起こしやすい。中國及び南中國海周辺諸國は、事件の真相と米國側の意図について疑問視せざるを得ない。
今回の事件はまた、米英豪がこのほど3カ國間の安全パートナーシップを構築し、原子力潛水艦の協力を展開し、豪州という非核保有國に核兵器の製造に使用できる核材料を持たせ、ウェポン級の高濃縮ウランを必要な監督管理の対象外とし、核拡散の大きなリスクをもたらし、核不拡散條約の精神に大きく背き、國際的な核不拡散體制に衝撃を及ぼし、軍備競爭を誘発し、東南アジアの非核地域の建設を破壊し、核事故が発生する確率を大幅に上げ、地域の平和と安全に深刻な問題をもたらすことを示した。
中國側は米國側に対して、各方面の懸念と真剣に向き合い、責任ある態度により本件について早急に詳細な説明を行い、國際社會及び地域諸國が満足できる説明を行うよう求める。
「中國網日本語版(チャイナネット)」2021年10月20日