中國國務院新聞弁公室は4日、『中國の民主』白書を発表した。白書は中國の民主の価値理念、発展の歩み、制度體系、參加と実踐、成果と貢獻を系統立てて説明している。その中の3つの言葉から、中國の「民主観」を深く知ることができる。中國新聞社が伝えた。
(1)「民主は全人類共通の価値観」
これは白書の冒頭の言葉であり、民主に対する中國の最も基礎的な認識、すなわち民主は各國の國民の権利であり、共に追い求めるものであって、少數の國々の専売特許ではないということを表している。長い間にわたり、民主の本來の意味は少數の國々によって異化され、歪曲されてきた。彼らは自らを民主の唯一の基準であるかのように裝い、民主を「専売特許」に変え、自らと異質なものは間違いだという覇権的思考を維持するための道具にした。さらには、民主主義の名を借りて他國の內政に干渉し、他國の主権を侵害しさえしてきた。これは民主の出発點に背き、民主をまさしく非民主の道具に変えただけでなく、世界に多くの現実的慘禍をもたらしてきた。今日でもなお、特定の國々はこうした思考に執著し、民主を定義づけ民主を語る権利を引き続き獨占して、全世界を「洗脳」しようと企てている。
(2)「適したものが最良のもの」
白書は民主の発展の道に言及した際、こう指摘した。これは中國の一貫した民主観を改めて示すものだ。つまり「世界に完全に同じ政治制度はなく、あらゆる國々に適用できる政治制度モデルも存在しない。各國は自國の特徴に基づいて自國の現代化の発展に合った民主形態を選択すべきであり、そのまま真似るのではなく、學び參考にすべきである」ということだ。歴史を振り返ると、近代以降の中國の民主模索の歩みは、外來のモデルを単純に踏襲したために痛ましい代償を払うこととなった。議會制、多黨制、大統領制など西側の政治制度モデルを含む様々な試みは、いずれも失敗に終わった。その後、中國共産黨が中國人民を率いて、自國の特徴に合った民主の道と民主の形式を模索し続けて、今日の全過程にわたる人民民主の実現に至った。この実踐の歩みから白書が総括した基本的経験とは、「中國の民主は中國の特徴と中國の実情に照らして設計し、発展させることを堅持し、國情に合った民主発展の道を揺るぎなく歩む」ということだ。
(3)「民主にベストはなく、ベターがあるのみ」
中國の民主観において、民主は「完成形」のない概念だ。模索を経て、中國の民主は理にかなった有効な制度設計がなされ、具體的?現実的な民主の実踐が行われてきた。白書はこれについて詳細な経験の総括を行ったが、それと同時に、中國が自國の民主をすでに十全化されたものとは考えていないことも示している。「中國の民主の発展は著しい成果を収めたが、同時に、現代化建設の新たな要請や、民主に対する人民の新たな期待と比べると、依然としてたゆまぬ発展と十全化が必要だ」と白書は指摘する。
実際には、終始一貫して堅持し、発展させ、革新することが中國の民主の発展にとって最も重要であり、中國の考える民主実現のための「マスターキー」でもある。白書は、全人類が共通して追い求める民主という面においても、中國の「発展を続け慢心しない視點で物事を見る」という一貫した姿勢を體現している。(編集NA)
「人民網日本語版」2021年12月6日