日本では65歳以上の人口が4分の1を占める。この割合は世界平均の3倍だ。稅収は1990年以來、下がり続けている。さらに、日本財務省のデータによると、金融危機以降、政府支出は約3千億ドルも激増し、個人および公共部門の債務総額はGDPの5倍相當にまで膨れ上がっているという。
これらの現象が、債券利回りの上昇を招き、日本円が大きな打撃を受けるのは疑いがないのではないか?
それは違う。日本円は今年、最も強い貨幣の一つだ。対ドルレートは約6%上昇し、対英ポンドレートはその2倍上昇、対ユーロレートは20%ほど上がっている。政府債券の名目利回りも一貫して0%に近いレベルを保ち続けている。
日本円の急上昇に多くの人が驚いたわけは、日本経済がパニックを引き起こしている他の経済體と同じく、悪化しているように見えるからだ。
また、日本円の対ドル為替レートと、日本の貿易収支にはこれまで長期的に密接な関係があった。貿易収支が悪化すれば、日本円も低迷する。しかし、今回の金融危機で、日本円は貿易収支の悪化に影響を受けなかった。現在1ドルは約87円だが、歴史的に見れば、約130円に近づいてもおかしくない狀態なのだ。