9月になりました。大學院も新學期となり、新しい學生さんたちが多く入ってきます。北京の気候も夏から秋を十分に感じられるようになってきたような気がします。
僕のパーソナルサイト(http://kozi.jp/)のブログでもここのところ話題としていますが、僕は最近「お茶」に興味を持っています。そもそも「お茶」そのものを僕自身の嗜好品として楽しむブームがやってきまして、その知識を得ていくうちに(職業病と言いましょうか、仕事柄と言いましょうか?)、「お茶」関連産業にも興味が湧いてきました。
お茶関連産業という産業(Unique Industry)の特定がいいのかどうかは分かりにくいところだとは思いますが、今回のブログでは、便宜上「茶葉」の流れに沿って一定の商業的上流から下流までのバリューチェーン構造が構成されていること、そして、そのバリューチェーン(Value chain)の各プロセスにおいて、1社がすべて支配下におくことができるほど単純ではないこと(=垂直的統合をした1社の巨大茶業者よりも、各プロセスに特化した1企業のほうが効率がよい)、そしてその1プロセスに従事するだけでも十分な企業利益が得られるほど市場が広大であること、などの特徴をもってこちらのブログで「お茶関連産業」として扱いたいと思います。
ちなみに、簡単に補足しておきますと、「バリューチェーン」というのは、生産、流通、小売、そしてブランド企畫など、ひとつの製品やサービスが誕生してから、消費者の手元に屆くまでの一連の流れ、つながりなどを示します。ですから、小さい市場(買ってくれる人が少なく、その対価としての市場規模が小さい)の場合には、生産から販売まで1社で営んでいることが最適であることも多いですし、大きな市場の場合には、生産は生産専門業者、流通は流通専門業者などに分割されることが最適であることも多いです。より細かくマーケティング側面として地理(距離)、価格レンジなどによって「水平的」にバリューチェーンを分割することもできますし、A材料の生産から小売までのバリューチェーンと、A材料を主原料とするB製品の生産から小売まで「垂直的」に分割することも出來ると思います。よって、水平的、垂直的な分割、結合の度合いはあれども、「生産から販売」までをバリューチェーン構造と簡単に表現することが多くなります。