鉱業?エネルギー分野
石炭分野における<建議>
①石炭輸出に関する各種貿易障壁の是正を要望:
1)石炭輸出関稅:現在の石炭輸出関稅の稅率は10%。中國國內の需要増加に伴い、ここ數年は中國國內市況が國際市況を上回っており、このことが中國石炭生産者の輸出意欲低下の主な要因となっているが、この輸出関稅課稅に伴う輸出コスト増も生産者の輸出意欲低下の一因となっている。輸出関稅課稅は、30年余にわたる「互恵平等の精神に基づいた安定取引の維持発展」という日中長期貿易取り決めの合意內容にも矛盾しており、輸出関稅の適用除外或いは軽減を強く要望する。
2)石炭輸出許可証(EL:Export License):前述のように石炭の輸出に関しては、商務部が発給するELで輸出數量枠が設定されている。ここ最近は中國炭の輸出量が減少していることもあり、EL數量枠の影響で輸出自體に大きな支障が出ることは無くなっているが、2008年初にはEL発給時期の遅れにより、年初の輸出手続きがスムーズに実施できず、配船に空白期間が発生する事態となった。2009年末にも翌2010年分ELの発給が越年間際の12月25日となり、翌2010年1月の配船に影響を與えており、2010年末も同様であった。発給量?発給時期両面において、石炭輸出業務に影響が出ないような是正対応を要望する。
②統計データ(石炭(原炭)生産量)の開示を要望:我々が中國の石炭需給をみるうえで、非常に重要な數値である國家統計局からの生産量が2010年4月以降、公表されなくなっている。中國の年間生産量は30億tを越え、全世界の50%と大きな割合を占めており、年間輸入量も2009年以降、1億tを越え、中國の需給環境が世界の石炭市場に與える影響がより高まってきている。公表停止の理由は定かではないが、今後、早期の統計値公表再開を要望する。