米國が主導する環(huán)太平洋戦略的経済連攜協(xié)定（TPP）の交渉は最終段階に入ったという。7月28日から31日まで米國のハワイ?マウイ島で12カ國による閣僚級會合が開かれ、交渉の妥結(jié)が目指された。もしもTPPの合意が年內(nèi)に達成されれば、米國にとっては大きなポイントとなる。さらに楽観的で極端な米國のアナリストによると、この協(xié)定は、米國が主導する世界の貿(mào)易ルールにとっての新たな一里塚となり、中國は再び苦境に立たされることになる。

アジア太平洋地區(qū)での貿(mào)易局面に対するTPPの実際の影響がどれほどのものとなるかという問題の答えは、協(xié)定そのものだけにかかるものではない。國際貿(mào)易の実際の狀況は多様な現(xiàn)実的な要素によるものであり、そのうち最も重要なのが利益のテコ作用である。アジア太平洋のすべての國家は本國の利益の最大化を求めている。だがこれらの國々のこの追求を完全に満たせる多國間または二國間の貿(mào)易協(xié)定は存在しない。そのため國家は、異なる貿(mào)易體系に同時に加盟し、その中から利益の集合を得ようとする。

オバマ大統(tǒng)領は、「もしも私たちが世界の貿(mào)易ルールを定めなければ、中國が私たちにかわってこれを定めることになる」との発言をしている。だがTPPが、米國が中國に対抗するための新たな地経學?地政學的な道具となり得るかは何とも言いがたい。一つ確かなのは、米國と交渉している11カ國のほとんどはそうしたことに興味を持ってないということだ。

中國は現(xiàn)在、アジア太平洋自由貿(mào)易圏の建設を推進している。韓國とオーストラリアはすでに、中國との二國間自由貿(mào)易協(xié)定を締結(jié)しているが、そのうちオーストラリアはTPPの主要交渉メンバーの一つである。オーストラリアは、TPPと中豪自由貿(mào)易圏のどちらにも熱心であり、獲得の可能性のある利益に対しては、來るものを拒まない態(tài)度を取っている。これこそがアジア太平洋の國々の普遍的な態(tài)度ではなかろうか。