新経典出版社の陳明俊編集長によると、2003年1月、『窓際のトットちゃん』(南海出版社)が出版された時、日本語からの翻訳作品なので、市場の反応はそれほどでもなかった。一連の努力を経て、販売部數は増え始め、2003年6月についに初めて追加印刷され、その後の市場での反響はますます好転し、2008年4月までの販売部數はすでに110萬冊を突破した。
『窓際のトットちゃん』はまた多くのトップを作り出した――56カ月連続して中國全國のベストセラー掲示に入り、中國全國のベストセラー掲示設定以來のベストセラー掲示に入った累計期間が最も長い本であり、上海市、江蘇省、浙江省の10萬人の小?中學校の生徒の投票によって選ばれた「最も人気がある読み物」の中で、『紅樓夢』(人民文學出版社出版)、『ハリーポッター』(人民文學出版社出版)を抜いて、トップに輝いた。その上、それは數百萬を數える中國民衆の日本に対する印象をも変えることになり、彼らの心の中に寛容のタネを播くことにもなった。
新経典出版社は2003年から初めて日本語からの翻訳作品『窓際のトットちゃん』を売り出して以來の5年間、すでに日本人作家50數人の作品約200部を出版し、例えば『盲導犬クイールの一生』(石黒謙吾)、『可愛いねずみくん』(中野嘉男、上野紀子)、『蝦蟇の油』(黒澤明)、山岡荘八の13巻からなる『徳川家康』などがそれであり、そのうち、多くの作品は読者に喜ばれている。
中國社會科學院研究員の董炳月氏は、ライフスタイルが接近することになれば、文化作品の消費も相似性を持つことになるものであり、これは日本の文學作品の將來的可能性の1つであろうと見ている。
「チャイナネット」2008年7月21日