しかし今は2010年で、地政學の理論は効かなくなったとは言えないが、世界の構造は大きく変化している。冷戦はとっくに終わり、世界経済は融合し、世界情勢にはさらに多くの不確定性が存在する。金融危機にしてもテロリズムにしても、現在の安全問題が地政學の理論では十分に説明できないことを表している。過去に行われてきた武器の輸出で他國を支援し、相手を包囲したりけん制したりするやり方がどれほどの役目を果たせるかは、一つの疑問だ。
インドに大量の武器を輸出しても、インドを武裝させることにはならない。米國が冷戦後に西ドイツと日本を武裝させ舊ソ連に対応したのは、主に両國の軍事工業を支援するためだった。しかし、現在のインドの軍事工業と當初の西ドイツ、日本を同等に考えるのは難しい。本質的に言えば、インドは工業國ではないからだ。さらに西側のあるアナリストが言うように、インドの調達額は巨額に思えるが、インドの効率は武器購入の流れを遅らせている。
日本を訪問するシン首相が調印後、菅直人首相と握手した(25日)
またインド自身も西側諸國の利益のために危険を冒す気はない。インドと日本の協力で、インドは日本の資金と生産技術に重視し、経済発展の原動力となり、より多くの人員を配備できることを期待している。日米同盟があるため、日本にはインドと軍事同盟においてさらに発展する実力はなく、気迫はもっとない。米國については、インドのアントニー國防大臣は25日、オバマ米大統領はインド訪問中にインドといかなる軍事関係の協定も結ばないことを示唆した。
インドの幹部は非常に冷靜だと言える。
?中國網日本語版(チャイナネット)? 2010年10月28日