東北3県のガレキはざっと2,300萬トンあって、3年以內処理目標を立てているが、広域処理が加速しないと進まない。全國自治體からの応援が求められる次第である。
殘念ながら東北3県の人口は6.5萬人減少したが、被災地の復興計畫は概ね今年度中に出揃うところまできた。これからは町作り、コミュニティ作りの段階である。
被災の中から全國でもさまざまな工夫が起こっている。たとえばメーカーがギンザケ養殖を集約して効率化するとか、アサリ養殖に先端技術活用の提案をした。ヘドロにスラグを混入して路床材にする。エネルギー面ではバイオマス活用の官民挙げてのチームが発足した。
四國4県ではメガソーラーの新設に拍車がかかっている。企業?民間団體(特別目的會社)などが合計15,000kWの発電所を建設する。
2011年度末のわが國の風力発電は252.2萬kWで、世界2.4億kWの1%強でしかないが、19億kW(陸上2.8億kW?海上19億kW)の可能性があるという。國內の風は亂流が多いとして足踏みしていた面もあるが、それこそ技術開発の大チャンスにもなる。実際、風力発電機本體としての世界シェアは3%に過ぎないが、発電機では35%?軸受では50%のシェアをもつ。ブレードに使う炭素繊維はわが國3社が獨占している。
電池開発も、太陽光発電も加速しつつある。石炭火力の効率を上げてCO2を削減する世界的な技術を著々進めて評価の高い企業もある。
目下最大の懸案は電力問題であるが、現実を踏みしめて考えれば、省エネ?節電(昨夏は20%程度節電)をしっかりおこない、再生可能エネルギーを最大限増やして、原発依存度を下げていくことでしかない。賛成?反対の論戦ばかりしていても前には進まないだろう。
復舊はまだだ。以前より盛んになる復興はもちろん遠い。しかし、少なくとも非被災者においては、各人が《精神の復興》を追求するようにしよう。苛々焦っても大きな損失が直ちに取り戻せるものではない。
被災者が耐えておられることを忘れない。被災は日本人全體の不幸だった。そして本當の不幸とは、不幸に対して決然と耐えられないことではなかろうか。耐えつつ、工夫する。それが理性とか知性というものだと確信する。
?中國網日本語版(チャイナネット)? 2012年3月7日
奧井禮喜氏のプロフィール
有限會社ライフビジョン代表取締役
経営労働評論家
日本労働ペンクラブ會員
OnLineJournalライフビジョン発行人
週刊RO通信発行人
ライフビジョン學會顧問 ユニオンアカデミー事務局
1976年 三菱電機労組中執時代に日本初の人生設計セミナー開催。
1982年 獨立し、人と組織の元気を開発するライフビジョン理論で、個人の老後問題から余暇、自由時間、政治、社會を論ずる。
1985年 月刊ライフビジョン(現在のOnLineJournalライフビジョン)創刊。
1993年 『連帯する自我』をキーワードにライフビジョン學會を組織。
2002年 大衆運動の理論的拠點としてのユニオンアカデミー旗上げ。
講演、執筆、コンサルテーション、インターネットを使った「メール通信教育」などでオピニオンを展開し、現在に至る。
高齢?障害者雇用支援機構の「エルダー」にコラム連載中。